この記事では、「保育園のお迎えに間に合わない!」という時に、保護者にどのように対応してほしいか、保育士の視点からお伝えします。
最近よく、
「時間内にお迎えにいけない私が悪いのだけど、延長保育をお願いする時に嫌な顔をされてしまう・・・」
というような内容を伺います。
- 保育園のお迎えに間に合わないとどうなるの?
- 仕事が長引いて保育園のお迎えに間に合わない
- 延長保育の料金はどうなるんだろう
上記のように、お迎えが遅れたために悩まれたことはありませんか?
お迎えに遅れてしまったあなた。実際のところ保育士はどう対応しているのか?怒っているのか?
気になりますよね。
また延長保育になってしまったときは、どのくらいお金がかかるのか? について回答します。
どうしよう、保育園のお迎えに間に合わない!
予定より仕事が長引いて終業時間が遅くなっちゃった!
どうしよう、保育園へのお迎えが間に合いそうにない…。
保育園は、基本的には働く保護者のお子さんが通う場所です。
お勤めされていれば皆さん分かると思いますが、こんなことは珍しいことではないでしょう。
慌てなくても大丈夫です。
遅れてしまうことが分かった時点でまず、保育園に電話をかけましょう。
連絡さえ取れば、子どもにも何らかのフォローをしてくれるはずです。
その後は、気を付けて園に向かってくださいね。
保育園に連絡をしないとどうなるの?
保育園側としては、お迎えが遅れてしまうことの連絡がない場合、まずは保護者の安否や、お迎えを忘れていないか、ということを心配します。
そして多くの場合担任保育士が、保護者へ連絡することになるでしょう。
それは、担任保育士が保護者に一番近い存在だからです。
こういう時、担任保育士は応援を呼びます。
「〇〇君のお迎えがまだなので、電話をかけてきたいのですが、応援来られますか?」
というように内線を使ったり、大声で呼びかけるなりして別の部屋で働いている職員を呼ぶことになります。
さて、担任が電話をするその間クラスの子どもはどうするのでしょう。
子どもは別の職員が見ていれば安心でしょうか
残念ながら、「子どもは別の職員がみていれば安心」とは言えません。
なぜなら、子どもは環境が変わると、動きが変わるから。
ヘルプで入った先生が、子どもが親しみを持っているベテラン先生であるか、はじめましてに近い、新人先生かということでも差は生まれます。
しかし、もっと大きな差があります。
それは職員が持つ情報量です。
保育士が持つ子どもの情報量は職員によって違います
いくら会議を重ねて、職員間で情報を共有することができていても毎日の保育は担任が担います。
ですので、担任の日々の保育に勝る情報などはありません。
どんなベテランが入るとしても子どもの情報量で担任にかなう者などいないのです。
さて、要するに言いたいことは大袈裟ではなく、その電話をかけるために担任が離れることで、クラスの保育バランスが不安定になります。
ですので、クラスのお子さんが怪我をするなどの危険が多少はあれど、間違いなく高まるということです。
保育園のお迎えに間に合わなければお電話をください
(同じ人が何度も繰り返し…となるといろいろ心配はしますけどね)
でも、これだけはお願いです。「遅れる場合は電話をください」
「あ、連絡入れるの忘れちゃった」
「まぁいいか、連絡しなくても分かるよね」
保護者の方は、保育園を信用してくださってくれていると思います。
また、保育士に親しみを感じてくださって、このように判断してしまうこともあるかと思います。
でも、保育の現場は一般の方が思うよりも結構シビア。
その間に万が一事故が起きてしまったとしても当然責任は担任保育士が負います。
できる限り、忘れることなく保護者の方から連絡をしてあげてくださいね。
よろしくお願いします。
延長保育はお金がかかる場合もあります
特に、延長保育に登録している保護者の方は、時間を守らないと、その都度延長料金をとられる場合がありますので十分注意してくださいね。
園ごと、地域ごとにも違うので、問い合わせて確認していただくと確実です。
また、民間保育園の場合は独自のルールが設けられているところもあります。
私の知っているところでは、19時の最終お迎え時間に間に合わなかった場合。
10分間につき、1000円の延長料金をとるところもありました。
単純計算で1時間6000円ですね。
すごい金額になります。
延長保育に間に合わない場合も、必ずお電話をくださいね。
保育士の就業時間
保育園の一日は長いです。
早ければ朝7時から早朝保育が始まり、遅ければ夜7時くらいまで延長保育をしています。
夜間保育を行うところもありますし、一概には言えませんが、とにかく保育園の一日は長いです。
保育士はその中でシフト制で保育に当たっていることが多いです。
一応、8時間労働なので(一応ですよ、一応…)
通常多くのところは、8時半から始まれば一時間の休憩をはさみ、17時半が定時ということになります。
※保育士の就業時間については、また別の機会にもお話ししますね。
当然、延長保育のシフトの場合最終お迎え時間が19時の園であれば、出勤時間は午前10時ということになります。
さてここで問題です。
あなたは今日、延長保育の当番保育士です。
10時に出勤しました。
さて、もうすぐ最終お迎え時間の19時。
でもまだA君のお迎えが来ていません。
お迎えが19時より遅れた場合、どうするのでしょうか。
答えは、
サービス残業をしながら
保護者に電話をして、ただその保護者の帰りを待つ。
です。
保育士の残業代?それがでないのです。
保育士の代休ですか?それも、ありません。
ただ私生活を削りながら、子どものお迎えを待っています。
もちろんその間に子どもに何かあれば自分の責任です。
最終お迎えに間に合わないこともあるかもしれません。
やむを得ない事情があれば仕方のないことです。
でも、どうか。できる限りの手を尽くして頂きたいと思います。
「園に電話を入れる」
「知り合いにお迎えをお願いする」
など。
こんな制度でまかり通っている現場が悪いと強く思います。
ですが、実際にそういう状況で働いている保育士さんのことも、ちょこっとで良いので考えてあげてくださいね。
よろしくおねがいします。
まとめ
いかがだったでしょうか。
保育園のお迎えに間に合わないとどうなるのか?
保育士はどんな対応をとっているのか?
についてご理解いただけたと思います。
保育士のお願いとして、
「保育園のお迎えに間に合わない時はお電話をください」
ということを特にお伝えさせていただきました。