保育士は自分の子どもの育児もプロ?仕事と子育て両立の実態

子どもが遊ぶ様子

こんにちは!ことりです。

子育て中のお母さんによく聞かれるんです。

保護者
「保育士さんってすごいね。
あんなにたくさんの子どもをみて、私なんか1人でも本当に大変・・・」

そうですよね。
自分の子どもをみるのも大変なことなのに、
あんなに大勢の子どもをみるなんて、不思議に思われるかもしれません。

こう考える人も多いようです。

保護者
「保育士さんって、自分の子育ても完璧なんだろうなぁ」
今回は
「保育士は自分の子どもの育児もプロ級なの?」
について、保育士の視点でお話してみます。

「さすが保育士は育児のプロ!自分の子どもの子育てもすごい」
「ええ!!子どもあんななのに?(笑)お母さん保育士なの!?」

あなたはどちらだと思いますか?

保育士の家庭の育児は?

わんぱくな子ども
さて、いきなり答えを出してしまえば
経験上、保育士の子どもは「かいじゅう」(笑)だと言われることが多いです。

実は保育士の間でも「あの子のお母さん、保育士なんだって!」
とか言われちゃうことも、まぁあったりします。(^_^;)

「えぇー?!どうして?プロでしょう??」
そんな声が聞こえてきそうです。

何十人もみれる保育士は自分の子育てなんて簡単?

考えられる理由は、2つあります。

保育士の子育て
  • 保育士にとって、子育ては仕事
  • 保育士はサービス残業が多い

まずひとつめ。
それは、「保育が〔仕事〕だから」

みなさんはお仕事が終わって疲れて家に帰ってきたら、家でも仕事、できますか??

事務仕事の人、帰っても事務仕事やりたいですか?
接客業の人、帰っても接客業やりたいです?

やりたくないですよね。
保育士もそう。帰ったらまったりしたいんです。
保育士ではなく、「お母さん(お父さん)」になりたい。

そして、言い方は悪いけど、ちょっと手を抜いてしまう部分もあるんじゃないかなぁ。

なぜって、普段大勢の子どもをみている分、
自分の子どもだけなら、手を抜いても安全は確保できるもの。
仕事でやってきたような保育を、家に帰ってまでするのは、難しいのかも…。

子どもを安全にみてくれる保育士

少し話は逸れるかもしれませんが、
あなたは、保育園に何を求めますか?
保育士の、どこがすごいと思いますか?

「子どもにけがをさせないでみてくれること」
そう答える人も少なくないんじゃないでしょうか。

実は子どもを安全にみることは簡単なことなんです。
危険な行動を禁止すればいいだけのこと。

簡単でしょ?誰でもできます。
「だめ!」「〇〇しないで!」
危険を予測し、先回りして声をかけておく。
もしやったら、叱り飛ばせばいい。

でもね。子どもの行動を止めると、子どもは経験する機会を失います。

保育という仕事は、あえてケガのリスクを高めて子どもに「経験」をさせる仕事なのです。

そうすることで、子どもが豊かに育つ。
頭ごなしに禁止されたり、否定されることがないので、のびのびと育ちます。

自己肯定感も育まれ、心身ともに健全な落ち着いた子どもに育ちやすいです。

子どもが心身ともに健全に育つのに欠かせないものは、「安全」だけではないのです。

保育士のサービス残業

それではふたつ目の理由。
それは、「サービス残業」が多い。

これは深刻な問題です。保育士の待遇問題ですね。
仕事が職場だけでは終わらないのです。
普通の仕事ではありえないでしょう。

みなさんは、仕事が終わって帰ってきて、また仕事をしたいですか?
さっきも同じ質問をしましたね(^_^;)

やりたいわけないですよね。
しかもサビ残で。ボランティアで。

でも保育士は、勤務先と自分の保育経験によって違いはあれど、
必ずあります。必ず。言い切ってもいいです。

ぜったいに、職場にいる間に毎日仕事が全部キレイに終わる!という保育士はどこを探しても居ないと思います。
(もしそんな待遇の職場があれば、それは超超ラッキーです(笑)

家に仕事を持ち帰るということは、家庭に、子どもにどういう影響を与えるのか。
これは書かなくても、分かってもらえそうな気がします。

自分の子どもに向き合う時間がないことに悩んでいる保育士は、相当多いですよ。

いろんな子どもが居ていいんです!

ここまで読んで、

保護者
「ああ、じゃああの保育士さんの子どもはきっとかいじゅうなんだ」
とか、
保護者
「あの保育士さんの家庭の育児はダメね」

なんて、思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
でも、この記事で言いたいことはそういうことではありません。

子どもはかいじゅう

子どもは、大人に(まずは)そのまんま受け入れられることで、心身ともに健全に育ちやすいです。
でも、心身ともに健全に育っていない、なんて一体誰に分かるのでしょう。

同じ育て方をしたって、子どもには人格、個性がありますから、同じ子どもにはなりません。

他の子とは違った個性を持っている子どもだってたくさんいます。
いわゆる「障がい児」とか「支援児」と呼ばれる子だっていっぱいいます。
でもそれでいいんです。

「かいじゅう」
いいじゃないですか。
大事なのは周りの大人がその子をどれだけ愛して受け入れて、導いてあげられるか。

育児で悩んでいるのは、保育士だって同じだということです。

まとめ

いかがだったでしょうか。
保育士の家庭の子育ては難しい面も多く、保育の仕事と育児の両立は大変です。

子育てのプロの保育士だって家庭でできないことは沢山あるし、失敗や後悔だって沢山していると思います。

ことり
子育てで悩んでいるのは、みんな同じなんですよ(*^^*)
今回は一般的な保護者の疑問についてお答えしました。

でも決して保育士さん全員がそういうわけではないし、ましてそのお子さんを色眼鏡で見ることだけはやめてくださいね。

ちなみに、家庭の子育てがすばらしい保育士さんも結構います(#^^#)